コンピュータは見えないものを見ることができるか.

現在,コンピュータビジョンでは多くの研究がなされている.
顔認識,物体認識,画像修復,3次元抽出などがある.
これらには一つの共通点がある.それは,すべて目に見える物体が対象であることである.


では,見えないものはどうだろうか.
人間は見えないものが見える.もちろん,スピリチュアル的なものではない.
例えば,水である.水は基本的に無色透明であるが,人間は水を認識することができる.
同様にガラスなども無色透明であるにもかかわらず,人間はガラスを認識することができる.
なぜだろう.それは光の屈折にムラがあるからである.
光の屈折のムラとはなんだろう.
例えば,ムラがない場合として大きなガラスがあげられる.
大きなガラスには光の屈折にムラがないために,気を抜いているとガラスにぶつかりそうになる.
逆にムラがある例として,水がある.特に流れている水は無色透明であるにもかかわらず,とても認識しやすい.


さて,これらの無色透明である物質を人間は認識することができる.
しかし,コンピュータはどうだろう.
2010年3月12日現在,そのような話は全く聞いたことがない.
おそらく,誰も研究していないに違いない.
そして,現在の画像処理技術では不可能だと思われる.


そこで,あきらめては研究者の風上にもおけない.
どのようにしたら,透明な物質は認識することができるだろうか.
まず,間違いないことは物体はそこ存在しているということである.
そこで,まず思いつくことは音波やレーダーといったものを使う方法である.
この方法であれば,物体の色に関係なく物体を検知することはできる.
しかし,これらの方法は物体が透明であるということは認識することはできない.
また,人間はこのようなものを使わずとも,RGB情報だけで透明な物体の認識をすることができる.


では,RGB情報からどのように透明な物質を認識することができるだろうか.
私にはまったく見当もつかない.
誰か少しでもアイデアがあったら教えてほしい.


さて,もし,透明な物質を認識することができたらどのようなことができるだろうか.
私が思いついたものは,光学迷彩を見破るというものである.
光学迷彩は主に軍事利用のために研究されている.
そのため,光学迷彩への対策というものもの必要になってくる.
ここで,透明な物質を認識する技術があれば,光学迷彩を見破ることができるであろう.
他にも応用例は多岐にわたると思われる.